オース調整記録

2019年8月13日
オース調整記録
オース調整記録
どうももすぎです。

今回は、晴れる屋秋葉原店にて使用したオースについてです。

まず、リストは以下の通りです。

メイン(60)

土地 (25)

2 Tropical Island
2 Taiga
1 Volcanic Island
3 樹木茂る山麓
3 霧深い雨林
3 禁忌の果樹園
1 森
1 露天鉱床
2 不毛の大地
1 The Tabernacle at Pendrel Vale
1 ボジューカの沼
3 演劇の舞台
2 暗黒の深部

クリーチャー (2)

1 原始のタイタン
1 引き裂かれし永劫、エムラクール

ソーサリー (1)

1 Time Walk

インスタント (15)

1 Ancestral Recall
1 渦巻く知識
4 輪作
4 精神的つまづき
2 古えの遺恨
3 活性の力

エンチャント (4)

4 ドルイドの誓い

アーティファクト (4)

1 Black Lotus
1 Mox Sapphire
1 Mox Ruby
1 Mox Emerald

プレインズウォーカー (9)

4 レンと六番
3 ダク・フェイデン
2 精神を刻むもの、ジェイス

サイド (15)

2 夏の帳
2 無のロッド
2 紅蓮破
2 炎渦竜巻
3 貪欲な罠
3 自然の要求
1 外科的摘出

よく見かけるオースとは構成が少しだけ違うので、その理由について解説します。

・なぜ構成を変えたのか

出発点は、環境最強の置物対策カードである活性の力を採用するためです。そのためにはデッキ内の緑カウントを増やす必要があります。しかし、一般的なオースは青いカードを軸に他の色をタッチする構成となっており緑カウントはせいぜい5~6枚です。むしろ普通は青カウントを意識します。
ここで、ヴィンテージ環境にてよく使われる緑カウントは、

死儀礼のシャーマン、タルモゴイフ、突然の衰微

のような墓荒らし用のカードや、

貴族の教主、復讐蔦、適者生存

のようなサバイバル用のカード、あとはドレッジカードです。
この中でオースに採用できるカードはせいぜい突然の衰微(類似カードとして暗殺者の戦利品)ぐらいです。採用枚数も2~3枚程度になり、緑カウントの水増しとしては物足りません。

そこで次に注目したのが、レガシーで使われる緑カウントです。

・レンと六番

レンと六番は神挑戦者決定戦でも使用した強力なカードであり、
フェッチ回収によるマナ基盤の安定
不毛の大地や露天鉱床の使いまわしによるマナロック
1点火力によりタフネス1のクリーチャー(闇の腹心やスレイベンの守護者サリアのような厄介ナクリーチャー)の除去
紋章は強力なスペルの使いまわしやタイムウォークでの無限ターン
によりフェアデッキ相手に初手に欲しいカードであるため、4枚採用しました。フェアデッキが環境に増えてきているのも追い風です。

・輪作

輪作はレガシーでも土地コンボデッキ以外では基本的に使われませんが、「1マナ」で土地限定ですが「すきなカード」を「戦場に出す」という効果は非常に強力です。オースでは禁忌の果樹園を探してコンボを達成したり、露天鉱床を探してカラカスやバザーオブバグダットのような厄介な土地を破壊したりできます。またコストで土地が墓地に落ちるためレンと六番との相性もよいです。レンと六番のためにフェッチランドもサーチ候補になりえます。
ただし、精神的つまづきで簡単に打ち消されるのので注意が必要です。

輪作を4枚採用することにより、強力な効果を持つ土地を1枚挿しすることが可能になります。このあたりでオースデッキとしての構成が変わってきました。

・様々な土地カードの採用について

・The Tabernacle at Pendrel Vale

マナが出せない代わりに強力なクリーチャー除去能力を持つ土地です。サバイバルやドレッジのような少ないマナからクリーチャーを大量展開するデッキが増えてきているため、墓荒らしなどでも採用されてきています。もちろんこのデッキでも輪作からサーチできるため1枚採用します。
オースは最初の1~2ターンを凌ぐことが大切なので、高速ビートダウンを減速させることはとても重要です。

・ボジューカの沼

CIP能力で墓地を追放することができます。サバイバルやドレッジのほかに、コンボデッキが使用するヨーグモスの意志に対しても利きます。

・暗黒の深部、演劇の舞台

いわゆるDDセットです。オースとは異なる第2の勝ち手段として採用しました。コンボとしては決して早くはないですが、フェアデッキでは対処が難しいです。演劇の舞台は無色ですがマナを出せるので腐りにくく、2枚コンボ故輪作でコンボが達成しやすいのも〇です。

・その他のカードについて

・精神的つまづき

高速コンボへのささやかな抵抗と、輪作に対する精神的つまづきを打ち消すために4枚採用します。

・古えの遺恨

最近流行りのカーンフォージに対抗するためのカードです。墓地から唱えられるので、オースの誘発により探すことも可能です。

・ダク フェイデン

ヴィンテージではおなじみのカードですが、最近はナーセットがつらかったり、タルモゴイフや復讐蔦はガン無視で本体を殴ってきたりと環境的に逆風ですが、レンと六番で拾った土地を捨ててアドバンテージを獲得したり、マナアーティファクトを奪って土地嵌めから抜けられないようにしたり、エムラクールを捨てたり(重要)とデッキを回す上で重要な役割を果たします。

・精神を刻むもの、ジェイス
最近は数を減らしたカードですが、役割は基本的にダクフェイデンと同じです。4マナと少し重いですがレンと六番がマナを伸ばしてくれるので問題ありません。あとバウンス能力がマナロックと相性がよく地味に強いです。

・原始のタイタン

オースから出るフィニッシャーの内の1枚ですが、ヴィンテージでは単体では非常に弱いです。ですがこのデッキにおいてはCIP能力及び攻撃時誘発での好きな土地2枚サーチは非常に強力です。基本的にはDDセットかタバナクルがサーチ先になります。DDセットは起動に1ターン、攻撃に1ターンと考えると業火のタイタンとキルターンは変わりませんが、演劇の舞台が元々置いてあれば1ターン早くなります。また、タバナクルやボジューカの沼のサーチによりドレッジやサバイバルのキルターンを遅らせることも可能です。
オース誘発時に土地が落ちすぎることもありますが、レンと六番がいれば拾えるのでそこまで問題無いはず。
あと、緑カウント(重要)です。

・引き裂かれし永劫、エムラクール

カセルオースぐらいでしか使われませんが、対処が難しいく1回殴ればほほ勝ちとフィニッシャーとしての強さはトップクラスです。また墓地に落ちた時にライブラリーを修復する能力は輪作を使う上でも意外と重要になります。

・不採用カードについて

・定業、思案、ギタクシア派の調査

定業と思案についてですが、カードを探す役割は輪作が担うため不要と判断しました。また、キタノ式理論「ドロー操作使う暇あったらマスカンたたき付けたほうが強い」も採用しています。

・意志の力の不採用

青のドロー操作が無いため青カウントが激減したため、不採用です。活性の力の枠にもなります。

・宝船の巡航、時を越えた探索

ドロー操作が無く、土地を墓地から拾うため意外に墓地が溜まらないので不採用。

・サイドカードについて

主にカーンフォージや逆説コンボ、墓地利用デッキを意識して作りました。この辺は個人のセンスによるため理由は割愛します。



このような調整を施すことにより、マジックに存在する強大な力を持つ2柱の女神をデッキに共存させることが可能になりました。

「20/20飛行破壊不能」の太古の女神マリット・レイジと
「15/15飛行滅殺6」のエルドラージ3神の頂点である女神エムラクール

本来共存することがない2大女神による豪快なマジックをヴィンテージで味わえるデッキに仕上がりました。

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